チャプター 3

はっきりさせておこう。私は彼を信頼していない。

彼も悪いところを直そうと努力している…そんな気もしないでもないが、ゲームの終盤になれば、彼の本当の意図が明らかになるだろう。

今回のヤマは長丁場だが、それをきっちり終わらせるために何かを築き上げるとしたら、できるのは「放浪者」だけだ。私達はその成り行きを見守るしかない。彼の…そして私達のギャンビットを。それが理想的とは言い難い…というか全くもってして危なっかしい。ただ…

他に道はない。「光」はもろくて、すぐ通り過ぎる。「闇」は深く、いつまでも居座る。そのバランスをコントロールして、こちらの有利に事を進めるなら…それを夜へと進めたがる「影」と対決するなら、間にある灰色の部分で勝負しなければならない。奴らをそこへ引きずり出すのだ。

この道に迷い込んだ者は多い。私は結構大胆に歩かせてもらっているが、「影」に打ち勝つには「陰」に誘い込むしかない。

高貴なバンガードはそれを許さないだろう。だが彼らには欠点がある。臆病なのだ。ガーディアンもほとんど皆、そんなことには挑戦しない。あまりにも多くの英雄の伝説が、このような不快な探求のせいで失われてしまった。

しかし状況は変わった…

オリックスの殺し屋やその類の連中が、「亜空間」の中で舞った。悪夢のごとき「歩く骨」と冥府の伝説は、「光」の中へ投げ込まれた。古き恐怖は今や、不朽の勝利によって踏みつぶされている。今こそ、誇り高く未知へと踏み出し、「光」の中で未知をその身に浴びる時なのかもしれない。

もしそれが新旧の敵の目を引くなら…もし破滅を招き入れるなら…それでも構わない。警戒を続け、敵は火で追い払えばいい。

あるいは「放浪者」の裏切りによって、私達は死ぬかもしれない。それは誰にも分からない。

のるかそるかだ。自分自身を信じよう。私達の本能を…「光」を信じるのだ。

——背徳者による「放浪者」の観察記録