チャプター 19
伝承: 忌まわしき者の尋問.
追加された時期: 不死のシーズン.
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汝の歌は死となる
「新たな肺を通して呼吸をし、考えろ…
お前の姉は昇天を超えた自らの呪われた野望――剣と血の魔術を破壊し、オリックスの子孫、クロタの一族を消して、スワームが不可能を乗り越える道を見出すという大望――によって終わりを招いた。
いつもと同じく、時間と空間全体に渡って、彼女の大いなる計画には欠陥があった。オリックスやクロタも同様だ。あらゆる存在がそうであるように、それこそが自身の役割に抗おうとする者の運命なのだ。
愛しいアザバスよ、お前がまさにその欠陥だったのだ。
お前の姉は、お前たち兄妹の繋がりを軽んじ、彼の怒りに隠された憎しみと、それが新たな命の最初の瞬間にどのように顕在化するのか、深く考えていなかった。
そしてあの怒りはどうだ? お前も裏切られたのだ。アクラズールに対するお前の信頼――それによりお前の古い肉体の中で新たな命が生まれ、彼は怒りの矛先を見つけた――は、彼が復活した途端に放棄され、お前の手に握られていた彼の剣が、マルカンスの心臓に突き刺さった。
その傷は癒えていない。今も感じるか?
たが、心臓は動いている。
弱まりはしたが、お前が許せばいずれ回復するだろう」
アザバスは立ち上がる。理解が及ばず、混乱していた。
部屋に見覚えがある、だが潜在意識の奥底で刻まれた言葉以上に、孤独を感じた。
床は冷たくざらざらしている。体を持ち上げると次第に意識がはっきりとしてくる。瞳は他人のものだ。肌は見覚えがあるが、それも自分のものではない。
隣に大きな抜け殻がある。それは彼女の兄だったものだ…
そして自分の最後の瞬間を思い出す。
彼女の魂を肉体という檻から引き離した審問。その恐ろしい儀式の目的。
「なぜ私は戻ってきた?」彼女は誰でもなく、見えない囁きにその問いを投げかけた。
「お前の罪の真実を知るためだ。
真実は冒涜の中にではなく、その愚かさの中にある。
お前に与えられた資質と、まだ歌われていない歌の価値についても、もう一度考える必要がある」
「なぜ私は姉の骨を纏っている?」
「お前の兄の怒り――彼の中に棲み着いた煮え立つ破滅の運命――が解放された。計画通りだったが、今や制御不能な状態だ。
彼はお前以外のあらゆる者を憎んでいる。
彼がその者たちを憎むのは、彼らが欠点を持ち、他人を嘲り… まだ見ぬ未来を守るためにお前を犠牲にし、今現在を作り上げているからだ」
「彼はどこに?」
「奈落だ。今もそこにいる。彼はスワームに正義の鉄槌を下すためにそこに向かった」
「スワームは全滅するだろう」
「少なくとも壊滅は免れられない。彼はとてつもなく強大だ」
「賞賛に値する」
「かつてはそうだったかもしれない。だが今は? 彼はお前の探していた答えではない」
「そしてお前は私を復活させた、なぜなら…」
「答えはお前の中にある」
「私の歌」
「聖歌隊」
「聖歌隊を復活させるつもりか?」
「その旋律は死となるだろう――不可逆の、真の死だ。
審問は、その旋律が持つ力を証明してみせた。
お前はその歴史そのものに密接に関係している。
お前が破壊されたことで、隠されていた真実が全て明らかになったのだ。
お前は理解するために見る必要があった。
そして立ち上がるために理解する必要があったのだ」
「私に兄を殺せと?」
「私はただお前に、姉の操りと兄の苛立ちの先にある可能性を見せたいだけだ。
お前こそが賞賛に値する存在。
お前は新たな聖歌隊を解き放つための鍵なのだ」
「私は未完成だ。
この喉は切り開かれておらず未熟だ。
指揮者は絶対にマルカンスを受け入れないだろう。調べが同じであっても、この体から生まれる音では、お前の望む調べをアリアで作り出すことはできない」
「マルカンスは死んだ、お前はマルカンスではない。
アザバスは死んだ、お前はアザバスではない。
すぐにアクラズールも死ぬ。そしてお前はアクラズールにもならない。
お前は全く新たな存在になるのだ――最初の死によるアイラムの復活だ…」
「最初の死の?」
「伝説を知っているのか?」
「ああ」
「聖歌隊を率いてくれるか?」
「引き受けよう」
「それなら、昔の体から喉を取り戻し、完全な復活を遂げろ。最初の死となり、虚無に立ち向かう力の触媒としてその身を捧げるのだ」
「この名誉の――これまでの全ての――見返りとして、一体何を望む?」
「賞賛に興味はない。
私が求めるのは、お前の歌が私の望んだ形になることだけだ」
「つまりは武器だな」
「それだけだ」
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